健康のために、いいことをしている
つもりだったのに...
「体にいい」
と言われているから、続けていた。
まさかそれが、
健康を壊すなんて....
そんな話、聞いたことありませんか?
ここでは、「健康病」と呼びましょうか。
最近、印象的な出来事がありました。
ご記憶の方も多いと思います。
紅麹サプリメントの健康被害。
2024年3月。 販売していた紅麹を含む
サプリメントを摂取した人たちが、
腎臓の不調を訴え、
少なくとも5名が亡くなった。
「体にいいと思っていたものが、
命を脅かすことになるなんて」
多くの人がそう感じたでしょう。
でも、それは突然起きた“事故”ではなく、
今の時代の構造そのものが生んだ、
必然だったのかもしれません。
健康のために、体にいいものを探し続ける。
話題の栄養素を調べて、
良さそうなサプリを試して、
食事に気をつけて、生活習慣を整えて....
いつの間にか、“健康であること”
がゴールではなく、
“健康に気をつけている状態”
が当たり前になっていたんです。
しかし、体は意外とシンプルです。
良かれと思って足したものが、
うまく代謝できなかったり、
別の臓器に負担をかけたりすることもある。
紅麹の件は、氷山の一角かもしれません。
実際、別の調査では、
市場に出ている健康食品の84%に
不適切な表示があったとも報告されています。
「不調は“足りないから”起きている」
そう思い込んで、せっせと“足して”しまう。
それが逆に、疲れや不調の原因に
なっているとしたら...
それはもう、立派な現代病です。
だから、こう呼ぶことにしました。
「健康病」と。
昔、部屋の観葉植物を枯らして
しまったことがあるんです。
毎日たっぷり水をあげて、
日も当てて、話しかけて。
「こんなに手をかけてるのに、
なんで元気がないんだろう」
って不思議でした。
あとで聞いたんです。
「それ、根腐れしてますよ」って。
水、あげすぎだったんです。
私の“よかれと思ったこと”が、
あの植物には負担になっていた。
まるで、今の健康の話と同じですね。
健康も、植物と同じように、
“そっと見守るくらいが
ちょうどいい”のかもしれません。
あなたが今がんばっていることも、
少し視点を変えるだけで、
きっともっと楽になります。
 
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