「呼吸の化学」から

生命を維持する体内システムは

自律神経系、代謝エネルギー系、免疫系の

3つが柱になります。

 

その内の自律神経系は

代謝エネルギー系、免疫系に

強く働き掛けるため

継続的に日常生活でも

積極的に調整していく事が大切です。

 

この自律神経の調整法としての

呼吸法を科学的に考察します。

 

呼吸筋は自律神経に支配されていますが

同時に意識によりコントロールもできる

特徴があります。

 

呼吸筋は運動神経よりも

感覚神経に多く支配され、

これを利用することで

自律神経を調整できます。

 

ゆっくりとした呼吸は副交感神経、

早い呼吸は交感神経を優位にさせます。

 

腹式呼吸は横隔膜や腹横筋の働きを伴い

内臓にゆらぎを与え副交感神経を優位にさせます。

 

呼吸運動の75%は腹式呼吸で横隔膜の

働きによるもので後逸に良い呼吸です。

 

胸式呼吸は胸郭の制限があるため

効率が悪いのですが、

肋骨の弾性や肋間筋の柔軟性が

低下するとより効率が悪くなります。

 

加齢に伴い体は硬くなります。

ラジオ体操などの運動で胸郭の可動性を

維持、改善することは大切です。

 

実際の呼吸法は腹式呼吸ですが

腹式呼吸と胸式呼吸を5回ずつ

交互に行う方法もあります。

 

この方法は通常の呼吸では

80%~90%しか機能していません。

特に高齢者や若年者は70%の酸素分圧に

なるため意識的に酸素を取り込む

必要があります。

 

あまり意識しない呼吸ですが

意識して呼吸することで得られる

恩恵は計り知れません。